[海底の地形]

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 函館と下北半島の大間崎を結ぶ線の東側と西側とでは様子がだいぶ異なっている。
 東側の海底は、下北半島の海岸線に沿うように大間海釜・下北海隙・汐首海釜が連なって200メートル以深の細長い凹地を形成しているが、最深部は汐首海釜の中の恵山と下北の下風呂を結ぶ南北線上付近で400メートルにも達している。一方渡島半島側は、汐首海脚と呼ばれる海岸線に並行的に緩やかに傾斜している海底がある。しかし東端の恵山岬沖はその限りではない。そして東口のほぼ中央には水深が浅くなる東口堆がありここは好漁場を形成している、といわれている。
[海釜]すり鉢上にくぼんだ海底の凹地。
[海隙]緩くて広い海底の高まりや、長く狭い海底の高まりの中の途切れ目。
[海脚]海岸山地や海嶺などの大きな高まりから、海中で外へ突きだしている尾根状の高まり。
 一方西側の海底は、半分以上が津軽海盆と呼ばれる凹地になっていて水深は200メートル位である。海盆の縁は下北半島に迫っており渡島半島側からは離れている。しかし津軽海盆の西側には須田海釜と西口堆が、そして西口付近には田山海釜があって複雑な地形である。
 これらの海底地形は後述する海流に大きな影響を与えている。
[海盆]広範囲にわたる海底の凹みで、その中の水深の変化はあまりない。