(2) 日浦地区(調査期間‥昭和58年7月〜59年4月)

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 当地区の調査は日浦橋から100メートル恵山寄りに基点を定め、海岸線に沿って100メートル間隔に中間からサンタロナカセ間に12線(磁針方位138〜148度)を設けた。
 これらの各調査線上に汀線を基点として25メートル間隔に調査点を定めた。なお、調査点はおおむね水深20メートルまでの410点とし、この海域を第1調査域とした。また、日浦岬において、日浦灯台より磁針方位280度にA線を設け、これを基点におおむね50メートル間隔でB、C線の2線をほぼ陸線と直角に定め、各線25メートルピッチで3点ずつの計9点を設定し、この海域を第2調査域とした。
 その結果、全調査地点を通してみると砂底より岩盤底または、これらが混り合った底まで極めて多様な底質よりなっているが、この地区では7つの底質型に類型化を行なった。すなわち、恵山地区の6つに次の底質型を加えた。
 R・S型‥岩盤底に砂礫が点在している。

図3-10

 図3−10にこれらの底質を模式的に示した。この漁場は平磯が8〜9線間を除いた全漁場に張り出している。また、1・2線の中間または大澗を境にして日浦漁港方向は砂底質に、サンタロナカセ方向は岩盤底に大別される。第1網査域において砂底は6〜12線の沖側から西方向に帯状に入り込んでいる。
 転石底は4・5線の190メートル付近から7線−150〜250メートル付近へと、6線の50〜75メートル付近から8線−75〜100メートル付近にかけてそれぞれ海岸線にほぼ平行に帯状に分布している。玉石底は8〜11線の0〜100メートル付近と11・12線の250、275メートル地点を海岸線と平行に分布し、中礫底は8線の300〜400メートル地点に、岩盤・砂底は10線の275〜375メートルと425〜450メートル地点に、玉石・砂底は8線の700〜750メートル地点に分布している。
 第1調査域の各底質型に占める面積とその割合については、岩盤底が55ヘクタールで66.7パーセントを占め、次いで砂底が20ヘクタールの24.1パーセントで主に構成され、その他の底質型は8ヘクタール以下で9.2パーセントの占有率であった。第2調査域はおよそ離岸距離50メートルまで岩盤、転石と玉石により構成されているが、それ以遠は砂底となっている。