村議会議員の定数については、明治39年2級町村制施行とともに北海道庁長官の定めにより12人とされていたが、後、16人と改められ、大正9年の村議会議員選挙より尻岸内村も16人の村議を選出している。
なお、普通選挙法は、大正14年(1925年)4月国会を通過し、これまで納税額により与えられていた特権的な選挙権が25才以上の男子すべてに選挙権が与えられる、いわゆる普通選挙となったが、北海道の1,2級町村会議員選挙法については、昭和2年(1927年)8月まで据え置かれた。
以下、郷土尻岸内村の大正期の村会議員の選挙の実態・議会活動・議員名について記す。
『選挙の実態』
議会活動の状況
村会議員(大正期)
第5回選挙 | 第6回選挙 | 第7回選挙 | 第8回選挙 | 第9回選挙 | 第10回選挙 | 第11回選挙 |
(T 3.6.1) | (T 5.6.1) | (T7.6.1) | (T 9.6.1) | (T 11.6.1) | (T 13.6.1) | (T 15.6.1) |
高橋 常之助 | 柳本 三郎 | 東 三吉 | ④東 三吉 | ④東 三吉 | ④東 三吉 | ④東 三吉 |
柳本 三郎 | 河村 儀市 | 野呂 弟吉 | ④野呂 弟吉 | ④野呂 弟吉 | ④野呂 弟吉 | ④野呂 弟吉 |
東 三吉 | 田口 角太郎 | 吉岡 喜作 | 吉岡 喜作 | ③山田 長平 | ④松本 専太郎 | ④松本 専太郎 |
野呂 弟吉 | 谷 勘之丞 | 田口 角太郎 | ③山田 長平 | ④松本 専太郎 | ④玉井 長次郎 | ④玉井 長次郎 |
河村 儀市 | 山田 長平 | 山田 長平 | ④松本 専太郎 | ④玉井 長次郎 | ④赤井 幸一郎 | ④赤井 幸一郎 |
田口 角太郎 | 松本 専太郎 | 松本 専太郎 | 大島 菊四郎 | 湊谷 保司 | ④佐々木 才太郎 | ④佐々木 才太郎 |
谷 勘之丞 | 浜田 栄助 | 大島 菊四郎 | ④玉井 長次郎 | ④赤井 幸一郎 | ③福沢 留蔵 | ③沢口 又四郎 |
山田 長平 | 大島 菊四郎 | 玉井 長次郎 | 平島 林七 | ③福沢 留蔵 | ③沢口 又四郎 | ③中森 伊三郎 |
松本 専太郎 | 玉井 長次郎 | 仲村 松蔵 | 湊谷 保司 | ④佐々木 才太郎 | ③中森 伊三郎 | ③浜田 伊三郎 |
浜田 栄助 | 仲村 松蔵 | 平島 林七 | 工藤 八十吉 | ③沢口 又四郎 | ③浜田 伊三郎 | ③梅川 金五郎 |
大島 菊四郎 | 砂山 清太郎 | 湊谷 保司 | 佐々木 酉蔵 | 川畑 興作 | ③梅川 金五郎 | ③石田 覚蔵 |
吉岡 喜作 | 谷内 嘉門 | 工藤 八十吉 | ④赤井 幸一郎 | ③中森 伊三郎 | ③石田 覚蔵 | ③山田 長平 |
③福沢 留蔵 | ③浜田 伊三郎 | 白井 藤次郎 | 宮川 米吉 | |||
④佐々木 才太郎 | ③梅川 金五郎 | 斎藤 留五郎 | 深田 守治 | |||
堤 林平 | ③石田 覚蔵 | 深田 守治 | 野呂 斧右エ門 | |||
井上 軍治 | 白井 藤次郎 | 宮川 米吉 | 吉岡 袈裟吉 | |||
*第5~7回選挙は議員定数12人 | *第8~11回選挙は議員定数16人 |
東三吉、野呂弟吉、松本専太郎、赤井幸一郎、佐々木才太郎、玉井長次郎、以上4選。
福沢留蔵、沢口又四郎、浜田伊三郎、中森伊三郎、梅川金五郎、石田覚蔵、山田長平、以上3選(断続を含む)4・3選の議員で当選議員の70%(延数比)を占めている。