二、就航までの経過

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戸井・大間間のフェリーボート

昭和四四、一一、一三 大函丸試験就航
   当初はコンテナ専用船として就航させる目的であったが、次第にマイカー旅行者が目立ち、それらの車輛とそれに伴う荷物と旅客を積載する運びとなった。
昭和四五、一、一三 東日本フェリーKK企画部長が来町し、戸井、大間間のフェリー就航について運輸省に申請したい旨を町理事者と話し合い、東日本フェリーKKより運輸省宛に申請した。
昭和四五、一、一六 東日本フェリーKKから次の申請書が提出された。
   (1)戸井漁港の「港湾施設使用許可申請書」(戸井町長宛)
   (2)戸井・大間間自動車航送旅客船就航にかかわる「戸井漁港港湾施設使用許可申請書」(戸井町長経由で北海道知事宛)
   この間、戸井漁港利用の漁船と大型船との航海の問題点がだされ、更に開発建設部を加えて協議が重ねられて、次第に就航実現の方向にむかった。
昭和四五、一〇、 一 戸井、大間間航路の許可が運輸省より下りる。
昭和四六、 四、一五 戸井港の自動車通路拡巾申請書を北海道知事宛に提出。
昭和四六、 六、二一 戸井港の自動車通路拡巾申請に対する北海道知事よりの許可を受け工事着工。フェリー入港接岸のための工事費(接岸岸壁工事、照明、車道、駐車場、その他付属施設)四、三〇〇万円。
昭和四六、 六、三〇 戸井、大間間航路開設祝賀会が戸井高校体育館に於いて盛大に行なわれた。当日は天気快晴、波静かにして対岸下北半島がくっきりと姿を見せる中を、午前十時、第五大函丸が薄緑の船体を町役場前沖にあらわした。出迎えの地元漁船約十隻が満船飾の大漁旗を風になびかせ、五段雷の花火が打ち上げられる歓迎ムードの中を大函丸は静かに戸井漁港南岸壁に着いた。
   同日、第五大函丸船上に於いて、戸井町、大間町の姉妹町締結式が両町長の手で行なわれた。
 
   就航
昭和四六、 六、三〇 第五大函丸が着岸して一般の見学に供し、初出航の準備を完了。
昭和四六、 七、 一 早朝五時四〇分第五大函丸は静かに岸壁を離れて、戸井、大間間の航路が開始された。
   一日四往復、往路は約一時間、帰路は潮流の関係で一時間を要しないといわれる。
昭和四六、 八、 一 新就船第七大函丸(昭和四六年七月一日建造の新式船)が、第五大函丸に代って航路についた。
昭和四六、 九、三〇 昭和四六年度の航路を終了。
   本年は七月から九月までの三ヶ月間の就業であったが、昭和四七年度からは六月に就業し、九月までの四ヶ月間就航の予定である。 将来は現在四往復の就航回数を更に増加されることが望まれているが、大型貨物自動車の往来が激しくなるにつれて、下海岸道路の拡巾改善が急務とされている。