昭和二十五年

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・一月一日 年齢を満年齢で数えるようになる。
・一月七日 千円札を発行。
 戦後のインフレに対応するために千円札を発行するが、この頃椴法華村の老人や復員軍人の中に、貨幣単位の変化にとまどいを覚え、しばらくの間お金を使えなかった人もあったということである。

国内産精米小売価格 単位:10kg(東京の価格)

・三月 経済事情の好転、石炭の増産などにより、電力制限の全面解除がなされる。これ以前は石炭の不足や送電線の不足等により、「せんこ送電」とか「ローソク送電」などという夜が何年もあった。
・六月二十五日 朝鮮戦争勃発。
・七月八日 マッカーサー、吉田首相に警察予備隊(七万五千人)の創設と海上保安庁八千人の増員を指令する。
・七月 朝鮮特需により、株式市場大盛況となる。
・七月 新聞・通信・放送・レッドパージを開始する。
・九月一日 政府は閣議において、公共企業体・地方自治体・学校などから「赤」の追放を決定する。
 (レッドパージ)
 在日米占領軍の絶体的な権力によってなされた共産主義者とその同調者を追放する政策で、朝鮮戦争に反対する勢力の一掃を目的としていた。この時追放された者は、民間で一万九百七十二名、官公庁で千百九十六名で日本の法律はすべて無視され強行されたものである。
・この年、プロ野球に「セントラルリーグ」と「パシフィックリーグ」が誕生する。
・この年の流行歌として「白い花の咲く頃」・「越後獅子の唄」・「水色のワルツ」・「夜来香」などが流行し、映画では「また逢う日まで」・「きけわだつみの声」・「羅生門」・「暁の脱走」などが上映される。