わたくしたちは、世界の海をつなぐ太平洋と雄大なる鐘状火山恵山、千古の清流矢尻川の自然に、はぐくまれる椴法華村民です。
開基百年を迎え、輝かしい歴史を築きあげた先人の偉業をうけつぎ、互に敬愛し、進取協調の精神のもとに、未来への発展を願って、この憲章を定めます。
一、豊かな情操を持ち、礼儀を重んずる村民。
道徳の基をなす礼儀がよくおこなわれていない今日です。
朝のおはよう、晩のおばんです、など簡単な日常会話から、友達、親子、先輩の方々の関係の中で自分をみがきあげてゆき、豊かな心を育てていく村民でありたい。
一、心身共に健康で、勤労を愛する村民。
「健全な精神は健康な身体にやどる」と古語にあります。
わたくしたち漁村に生きるものに、一日として勤労を尊び、勤労を愛さない人たちはおりません。楽しい生活をおくれるよう自らの健康に注意をはらい、心の健康にも努力する村民でありたい。
一、知性を持ち、科学的に生産を高める村民。
うつりかわりの激しい現代社会では、高い知性が要求されるようになってきました。本村でもいままでの漁業は浅海から沖合へと進展をみせていますが、特に当面する限られた漁業水域面の活用のためにも、きょうの五〇よりあしたの一〇〇と、たゆまない生産高揚のために科学的な考えをもって実行にうつせる村民でありたい。
一、責任感と協調性に富み、生活改善を実践する村民。
生活改善は一人のどんな力でもできません。そのためには、それぞれの人たちがお互いに責任をもって仕事を大切にし、お互いが心を合わせて助けあい生活改善につとめる村民でありたい。
一、郷土を愛し、広い視野を持ち、文化的教養を高める村民。
わたくしたちは、村民のだれもがねがう理想を実現にみちびくために、物事を広く見通せる力を養い、祖先が勤労と忍耐によって築きあげた尊い遺産を受けついで、郷土を愛する村民でありたい。