約七十パーセントの漁業協同組合は戦後の混乱期を乗り切るため、内部改革・経営の改善・合併等をするなどよく努力されていたが、財務整備の助成や債務の軽減が必要であった。このため道により昭和三十一年四月「北海道漁業協同組合整備促進条例」が制定され、経済的に漁業協同組合の再建に取り組まれることになった。この条例の目的とするところは、「漁業協同組合に対する金融機関の援助につき、道が助成を行なう等の措置により、漁業協同組合の整備を促進する」(同条例第一条)ことにあった。しかし道の助成を受けるためには、まず漁協は整備計画を建て、農林中金・道信漁連・その他知事の指定する金融機関の協議を経なければならず、その他に知事の認定を受ける等の手続きが必要であった。なお条例の適用を受けることが出来るのは五年以内に再建可能な組合に限られ、全道的には中位の組合が最も多かったと云われている。(続北海道漁業史)
椴法華漁業協同組合は、昭和三十一年にこのむずかしい条件にパスして北海道漁業協同組合整備促進条例の適用を受けている。