国民学校令と椴法華国民学校

899 ~ 900 / 1354ページ
 昭和十六年三月『国民学校令』が公布され、同年四月一日より実施されることになった。これによって従来の尋常小学校及び尋常高等小学校は、すべて『国民学校』と改称された。
 椴法華尋常高等小学校もこの法令により、『椴法華国民学校』と改称され、以後次第に戦時体制に即応し、学校では聖旨奉戴・八絋一宇などの皇国思想を中心とする精神訓話や錬成を、また集団訓練といわれる防火避難訓練・持久走訓練・手りゅう弾訓練・竹槍訓練などがなされるようになった。
 初等科 修業年限六年
 高等科 修業年限二年
 
教科名
 国民科(修身・国語・国史・地理)
 理数科(算数・理科)
 体錬科(体操・武道)
 芸能科(音楽・習字・図画・工作・女子は裁縫・高等科女子は家事)
 実業科(農業・工業・商業又は水産)
 
 椴法華国民学校ではこのような学習内容であったが、東京・大阪等の大都市では太平洋戦争が激化するにしたがい、勤労動員(高等科)・学童疎開・空襲などのため、充分な初等教育を受けることができなかった。

昭和17年頃の椴法華尋常高等小学校運動会