遂に完成した教育の殿堂

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                                      学校長 大場 充
                                  (開校百周年記念誌より抜粋)
 一昨年の冬休みも終わる数日前、村教委から校舎の耐久度調査をするので是非来てほしいとの要請があり、急な話なので驚きながらひょっとしたら校舎全面改築の目途がつくかも知れないと思い、急きょ出向き調査に立ち合った。五十三年一月二十六日には道教委の調査官が来校、危険度が調査されまもなく危険校舎として認定された。校舎改築はまだ一年後であろうと思っていたのにそれから先事態は急ピッチで進み、一月末の村議会協議会で村長から提案がなされ、村議会・村教委の方々の実情調査となり、校舎改築の話が県体的日程として上ってきた。
 二月には村理事者・村議会・村教委、学校PTA代表による新築近隣校(恵山小、日新小)の視察を行い、更に「現場の声を重視する。」方針のもと、本校職員が四班に分かれ四校(七飯中・市渡小・日新小・大船小)を研修視察し、助言を受ける等、新校舎建設に向けて愈々構想の段階に入った。こうして三月の定例議会を経五月の臨時議会で「椴法華小学校の改築を二ヵ年継続工事として行う。」旨の最終決定がなされた。この間本校職員が新校舎の構想を二晩遅くまでかかって練ったり、田中教育長さん、川口係長さんとの協議、村理事者、建設課との打ち合わせが行われ、最終的に設計責任者との協議で学校側の要望を可能な限り取り入れてもらったのである。
 校舎改築決定の日から今日まで、旧校舎の解体・整地作業、新校舎建設と、一日一日完成に近づく校舎を、わが子の成長を見守るが如く眺めて来たが、今恵山をバックに太平洋を眼前にする地に、白と紺のコントラストも鮮やかに、内部には細かな配慮がなされた他に誇り得る設備を備えた、近代的校舎が華麗に誕生したのである。時あたかも本校創立以来百周年を迎える記念すべき年である。
 村で唯一の小学校が、多くの方々から賞揚されるのは嬉しい。この殿堂にふさわしい「豊かな人間性」を持った児童の育成に、誠心誠意打ち込まなければと覚悟を新たにする次第である。
 工事概要
  位置   北海道亀田郡椴法華村字八幡町八六番地
  校地面積 一八、〇九三m2   建物敷地 一〇、二〇六m2
              内訳{運動場   四、六八四m2
                 その他   三、二〇三m2

建物面積等