開校百周年記念協賛会長 高橋 与市
明治・大正・昭和の三代にわたり椴法華村の発展とともに歩み続けてきた椴法華小学校が、ここに創立百周年を記念する輝かしい年を迎えることになりました。
明治十三年、現在の役場庁舎付近に児童数二十三名、一教室で開校した椴法華簡易小学校が今、道南随一ともいうべき近代校舎としたその偉容を眺める時、感慨無量のものがあり、同窓生並びに村民の皆様と共に心よりお祝い申し上げます。
御存知のように校名も、椴法華尋常高等小学校から国民学校へ、さらに小学校と変わり、この間昭和二十年には戦火により体育館を残して校舎が焼失、昭和二十九年には台風十五号による校舎倒壊等、先人の労苦が偲ばれてならないのです。そして椴法華小学校をこれまで育てはぐくみ慈しんでこられた数多くの先人各位には、謹んで敬意と感謝の念を捧げる次第であります。
海と山の美しい自然環境に恵まれた椴法華、その恵まれた環境の中にそそり立つ近代校舎は、これからも地域の学芸文化の殿堂として二世紀へ向けて子どもたちを育てていくものと確信いたしております。
永遠に続くであろう立派な学校から、郷土を愛し社会に寄与する有為の人間が数多く育っていくことを願ってやみません。
(以下略)
(広報とどほっけ・昭和五十五年3月号)