昭和十二年の山津波

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 昭和十二年九月十二日、長雨のため富浦〓三ツ石宅裏に山津波が発生、この時三ツ石マツヨ土砂の下敷となり死亡。
 またこの日午前二時頃、長雨のため八幡川増水し、川ぶちの越田宅から家財運び出し中の小林与一・小林又七・越田の嫁さんの三人は家の床が抜け、暗夜の八幡川に落ち、越田の嫁さんはこの時の怪我が原因となり後日死亡。
 
     昭和十二年九月十三日 函館新聞
      昨夜來の暴風
        下海岸を荒す
          椴法華村に死者一名
   颱風襲來の警報下に不気味な一夜を明かした十一日は思ったより強風もなく市中では最高十七米の突風程度であったが降雨量は坪當り一石三斗六升という本年度最高の記録を示した。函館署では十二日早朝より早速管内について風水害の調査を開始したが幸ひ市中には被害なく郡部方面は各所とも相當被害を蒙ったらしいが戸井警部補派出所管内を除く外は未だ詳細不明である。なお椴法華村では水害のため死者一、負傷者三を生じた旨簡単に同署に報告あった。

昭和12年9月12日の集中豪雨による災害