恵山沖三峰丸の座礁

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   昭和十三年六月二十七日 函館日日新聞
   濃霧の惠山沖で
     三峰丸(東邦海運)座礁
      自力で離礁・函館に入港
  去る廿三日午後四時三十二分岩手縣大船渡港を出發した神戸市神戸區榮町通三丁目東邦海運株式會社所有貨物船三峰丸(九七八噸)は、室蘭に向って航行中翌二十四日午後二時三十分頃折柄の濃霧の為亀田郡惠山沖合に於て座礁し船倉及び船底を破損浸水甚だしく危険状態に陥(おちい)ったので排水に努めると同時に應急修理を加へた結果同午後三時に至り辛ふじて自力離礁尚海霧が激しく呎尺(しせき)を辨せず航行不能の為漕難沖合において假の上二十五日午前六時五十九分濃霧の晴れ間を待って抜錨し危險を冒してヨロヨロ航行を續け同日午前十一時十五分漸く函館港に避難入港した旨二十六日午前九時函館海事部に届出た。