果樹の奨励

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篠田戸長は農林業にとくに意を尽くし、二五年にはリンゴの苗木を購入して村民にわかち、そのほか梨・桃・葡萄など果樹の栽培を奨励した。
 明治三二年、臼尻小学校の前浜に非常用の警報信号を設置して、役場の小使に担当させた。漁事農事に忙しくて家を留守にしがちな村人に刻を知らせ、変事にも対処するためであった。また、森村の神官小島仁太郎に託して茅部栗二俵を買受け、東出源蔵の耕地を借り、同氏に嘱託して苗木を栽培し、のちに栗の苗木を村人にわけた。