鹿部村の牧場

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大正の初め、鹿部村内の牧場は一二か所、放牧する牛馬の数五〇〇頭余であった。
 大正七年、函館支庁管内町村誌鹿部村牧畜業の項に、本村(鹿部村)部内ニハ目下経営ノ牧場十二ケ所アリ。年々放牧スル牛馬数五百頭以上ニシテ、其内訳左ノ如シ。
  小川牧場 (字小川)   管理者 亀田郡七飯村 長川石太郎
  工藤牧場 (字小川)   管理者 同亀田村   工藤嘉兵エ
  中ノ牧場 (字小川)   管理者 同亀田村   仝人
  山本牧場 (字折戸)   管理者 函館区    山本巳之助
  雨鱒川牧場(字雨鱒川)  管理者 亀田郡七飯村 小沢嘉右ヱ門
  對馬牧場 (字常路)   管理者 本村字常路  對馬得三郎
  共同牧場 (字小川)   管理者 本村字小川  星留五郎
  共同牧場 (字焼野)   管理者 本村字焼野  伊藤源吾
  開明牧場 (字常路)   管理者 本村字大岩  原田助八
  舎牧場  (字滝之沢)  管理者 本村字亀  工藤吉三郎
  目賀田牧場(字湯ノ沢)  管理者 本村字亀  目賀田止吉
  鈴木牧場 (字折戸)   管理者 本村字折戸  鈴木洋太郎
 鹿部町は、明治の後半から大正にかけて、牧畜が盛んであったことを知ることができる。
 對馬牧場は、望路(岩戸)から鹿部村大岩(旧常路)の野に広がっていた牧場である。