官林の火災

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明治一八年春、熊村官林が山林火災となり、夜に及んで延焼した。
 成田市助はこのとし、足を病んで家業を廃していたが山火事の延焼を聞き、杖に頼って山に登り、村民を督励して消火の指揮をとった。村民は市助の義心に感じてみな奮起して消火に励んだので、ようやく山火事は鎮火した。(「巡回紀行」に拠る)