解題・説明
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昭和14年(1939)7月1日に浜名郡蒲村と白脇村が浜松市に合併した。この合併により市域が広がり、南は遠州灘の中田島まで、東は浜松放送局のある大蒲までとなった。3色刷りのこの地図は合併を記念して発行したと思われる。浜松市域を赤色で囲み、浜松市の町名のほか、合併した旧蒲村は小字、白脇村は大字を黒字で記している。また、有名な寺社や史跡、公園を赤字で、官公庁・学校・工場名を黒字で記している。この地図の特徴は、道路を正確に記し、乗合自動車(バス)会社の路線図を赤線で、停留所を赤丸で記していることである。当時の浜松には気賀自動車、掛塚自動車、遠州乗合自動車、浜松自動車、浜松市営自動車が営業していたが、路線図からは複数の会社が弁天島や舘山寺、笠井方面まで運行していたことがわかる。
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