天竜川が山地をはなれる二俣付近を頂点として磐田原と三方原の一対の洪積台地が南に向かって扇状にひろがる。磐田原台地の末端に磐田市があり、三方原をおおって浜松市がある。三方原は礫層が厚く、地下水面が深く、灌漑に不便なため、ながい間耕地が開けなかった。その上酸性土壌で土地はやせ、松林も小さく若木ばかりであり、食虫植物が生育するというところ、しかし広々とした平坦面は飛行場の建設には好適で、戦前も戦後も航空隊の基地になっている。最近はこの原に工場や学校の進出が目立っている。
山地をはなれる天竜川(天竜市二俣付近)