安定した夏

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 夏には優勢な北太平洋高気圧が日本をおおうているので、その南縁で発生する熱帯低気圧、そのいくつかは発達して台風となるのであるが、こういったものは高気圧の外周を迂回し、日本の天気を大きくくずすことはほとんどなく、降水も比較的少なく、日照も多く、風もおだやかで、天候的にはもっとも安定した期間である。この天候に変化を与えるものは、海陸風などの局地的な現象である。
 最近十年間の八月中における風向度数をみると、浜松では夜間北寄りの風が多く、昼間南寄りの風が多い。こうした夏の海陸風は浜松の気温をやわらげる。第10表は昭和四十一年八月の風向別回数表である。
 
(表)第10表 風向別回数
風向 N NE E SE S SW W NW静穏
時間
1~3203128000834
4~6232828020544
7~91219393401330
10~123526123011700
13~153320173413210
16~183425143111500
19~213133661451024
22~24132444004512