目次
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自然環境編
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第三章 温暖な気候
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第四節 季節の変化
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秋から冬へ
秋霖
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夏から秋への季節の移り変わる間に秋霖があり、またしばしば台風が襲来する。十月下旬ともなれば大陸から頻繁に東進してくる移動性高気圧の通路となって、秋晴れのよい天気となる。しかしこの移動性高気圧の勢力は強くなく、その高気圧通過後ひきつづいてやってくる低気圧のため、秋の大気は変わりやすく周期的に変化する。変わりやすきは何と秋の空のたとえのとおりである。そして気温が急速に降下し、強い寒い風が木枯らしとなって吹き過ぎ、その回数がしだいに増して季節は冬へと急ぎ足に移って行くのである。