第一次発掘調査

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 かくして、昭和三十年十二月二十一日から二十五日にかけての、第一次発掘調査が開始されたのである。第一次発掘調査の目的は、まず貝塚を発掘して年代の物差しを作ることにあったといわれている。発掘の結果、第一貝塚は大きく上下二層に区別され、それにしたがって土器も新旧二つの時期にわかれていることが確かめられた。そしてその年代も縄文時代後期であることがわかったのである。おもな出土品として、イノシシの骨に石鏃が突きささったものと、透輝石製の大珠が発見されたことは、特筆してよいものであった(後藤守一編『蜆塚遺跡』その第一次発掘調査)。