〔第六期〕種々の点で第五期と共通した特徴をもっているが、文様要素が急激に減少をみせる。器の形は第五期の深鉢の系統をひいているが、口縁部の屈曲は少なくなり、ここにわずかばかりの文様が施されることがある。磨消縄文はなくなって、形ばかりの縄文帯や巻貝回転による疑似縄文を施すか、簡単に沈線をめぐらせるだけである。むしろ無文の土器が多くなっている点を注意しなくてはならない。この土器も蜆塚遺跡で顕著に知られるにいたったので、蜆塚式(Ⅱ式)と呼ばれることがある(第3図61~65)。
第六期 蜆塚Ⅱ式土器