第八期のころ

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 ところが、第八期の貝層中には、ヤマトシジミのような淡水産の貝類のほかに、カキ・ハマグリ・アカニシ・シオフキ・キサゴなどのように、かなり鹹度(かんど)の高い海底に生育する貝類が急に増加しているのは、注目すべきことである。この時期になってまた急に佐鳴湖に海水が入り込むようになったと考えるよりも蜆塚人たちが、この時期には外海近くまで貝の採集に出掛けたことがあったとすべきではなかろうか。