[狩猟]

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 一般には縄文時代の生活は、狩と漁撈であったと思われている。けれども同時に木の実を主とした採集生活も大きな比重を占めていたと考えなければならない。このように、自然の産物をたんに集めてくるだけの生活を「食物採捕の生活」と呼んでいる。蜆塚遺跡の人々も、基本的には同じだったと思われる。以下それを詳しく述べることにしよう。
 人間が生活を営むために必要なものを、自然に働きかけることによって獲得することを、広く生産と呼べば、蜆塚遺跡で行なわれた生産活動はつぎのようなものであったと考えられる。