蜆塚遺跡から発見された鳥獣の種類には、つぎのようなものがある。鳥類ではキジ・ヤマドリ・トビ・コガモ・ウミウ・ハヤブサの一種・ツルの一種・シギ科の一種・鳩鴿科の一種・サギ科の一種・その他種名未詳のもの若干である。これをみると、水辺に集まる鳥の多いことが注意される。獣類では、ニホンジカ・イノシシ・ノウサギ・タヌキ・ニッポンザル・アナグマ・キテン・カワウソ・ニホンオオカミ・カモシカ?が知られている。この内ではシカがもっとも多く、イノシシがこれにつぎ、他はきわめて少ない。シカとイノシシをあわせると捕獲量の九〇パーセントを越すだろう。シカとイノシシとでは、シカの方がはるかに多いという。