建築用材と什器類

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 農具の他に、礎板・柱・杭・垂木など建築用材として登載されていたものや、椀・箸・匣状木器など什器とされるものが発見されている。これらの木製品中には、古墳時代やそれ以降のものも一括されているようであるから、弥生時代の遺品はきわめて少ないと推定される。これは、当時すでに木製品の絶対量が少なかったということではなくて、流水によってどこかへ運ばれたり、長い年月の間に腐朽してしまったりしたためだと考えられる。