①壺形土器と高坏形土器の多くは、櫛描文によって飾られている。
②壺形土器の文様要素の中には、わずかながら縄文が認められる(第20図8・9)。
③壺形土器の器形は、いちじくの実のように胴部が下膨れになっているのが多い。
④壺形土器の中に縦に粘土紐を貼りつけた例がある(第20図7)。
⑤高坏形土器の器形は、主として坏部が皿形、脚部が筒形をなしているが、坏部椀状、脚部ラッパ状という例も若干存在する。また脚部下方に三つの丸窓をあけるものが多い。
⑥高坏形土器では、坏部皿形、脚部筒形のものに櫛描文が盛行している(第20図14・15・18・19)。
⑦甕形土器には台がつけられ、そのつけ根の部分を粘土紐で補強したものが目立つ。
⑧全般的に色調は明るく、赤褐色・黄褐色を呈しており、中には丹塗りのものもある。
第20図 伊場遺跡出土の弥生式土器(1~21,Ⅰ式 22~29,Ⅱ式)(外山和夫氏実測)