古噴とは古墳墓、つまり古いお墓という意味であるから、墓と名のつくものはほとんど古墳ということになろうが、考古学上「古墳」という場合は、ある限られた時代の特定の墓を指している。古墳の代表として常にあげられるのは、応神・仁徳両天皇陵で、これはエジプトのピラミッドや秦の始皇帝陵をしのぐ世界最大のお墓であるが、このように大規模な古墳は天皇陵以外にはほとんどみられない。むしろ、どこにでもみられるという意味での代表的な古墳は、径一〇メートル余、高さ一メートル未満の小規模なものである。
[古墳と古墳文化]