正丁の負担

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 この負担は、租庸調などの租税と、雑徭(ぞうよう)などの労役とに分けることができるが、租を除いてはすべてもっぱら正丁(せいてい)ーーすなわち二十歳から六十歳までの成年男子ーーに課せられるものであった。これらの負担にはいろいろ変遷もあって、決して令規どおりに実施されたものではないので、ここでは比較的長期間にわたって実施され、後まで計算の基準として用いられた大体奈良時代中期のころの規定によって説明しよう。