調庸の運送

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 以上は物納の租税であるが、つぎに労役の方は、まず調庸の運搬がある。調庸は国司の指揮の下に、これをはるばる都まで運送するのが納税者の負担になっていて、遠江の場合は毎年十一月末に都に届ける規定であった。その間の運賃や食料は自弁の形になるから、これは容易ならざる負担である。