[諸制度の崩壊]

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 国司の制がこれほどまでに乱れるあいだに、令制の地方政治の形は、あらゆる面で崩れていった。班田収授の法も、戸籍計帳の制も、四度使も、租庸調の税制も、すべては崩壊の一途を辿り、平安中期以降はすべて有名無実になったといって差しつかえない。