目次
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古代編
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第五章 平安時代の政治と社会
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第二節 軍事と交通
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浜松の称
浜津
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さらに、右の表に掲げておいたように、「浜松波万々都」と明記するのは流布本であって、高山寺本には「浜津」と記されているのである。
浜津の称はこのほかには見あたらないばかりか『吾妻鏡(あずまかがみ)』をはじめ鎌倉時代以後の文献にはすべて浜松の称が使われているから、正式には浜松を取るべきであろうが、しかし、高山寺本の古写本としての価値を考えれば、いちがいに大日本地名辞書のように「浜津に作るは誤ならん。」 ともかたづけられないであろう。