目次
/
古代編
/
第六章 奈良・平安時代の文化
/
第一節 神社と寺院
/
式内社
[式内社]
323 ~ 323 / 706ページ
わが国の国民生活の中心には、古来一貫して神祇の信仰があった。それは原始信仰の要素をも含み、深遠難解な教義も持たず、複雑怪異な作法をともなうものでもなかったが、それだけに大らかに自由自在の変化を示す余裕があり、人心に素直にしみ入って、生活の中心としての実をあげたのである。人の集まる所、随処に大小無数の神が祭られ、人々はその加護を祈ったのであった。