目次
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古代編
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第六章 奈良・平安時代の文化
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第一節 神社と寺院
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寺院
定額寺
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定額寺というのは、国分寺が国立の寺であるに対し、私立の寺、すなわち私寺の中から選んで官寺の待遇を与えたものであって、経済的にも、別当(べっとう)以下の僧職の選任についても、国分寺に似た扱いを受ける、いわば准国分寺のような寺である。この定額寺は諸国にあっては大体一国一寺が標準であったようで、遠江ではこの頭陀寺のほかには所見なく、駿河ではこの頭陀寺とほぼ同じころ、富士郡法照寺が定額寺と定められた。