目次
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古代編
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第六章 奈良・平安時代の文化
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第二節 万葉集
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引馬野の歌
榛原の論
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さて、この歌には、なおいろいろの議論があって、榛とは何か、ハンノキか萩かという論に始まり、衣にほはせとは、具体的にどういうことか、ハンノキならば染料になるが萩はならないとか、入り乱りというからにはハンノキのような灌木ではふさわしくないし、第一趣がないとか、議論は議論を呼んで、まことにやかましいことであるが、それは省略する。