目次
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古代編
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第六章 奈良・平安時代の文化
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第二節 万葉集
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東国方言
エオの混同
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今日の東北地方などで、「シ」と「ス」が混同して使われていること、たとえば「した」を「すた」といい、一方では「あります」を「ありまし」というようないい方をすることは、かなり広く知られているが、古代の遠江でも、これに似たような「エ」音と「オ」音の混同がみられるようである。たとえば、影(カゲ)を「カゴ」、捧げて(ササゲテ)を「ササゴテ」といっているかと思えば、遠江(トホタフミ)を「トヘタホミ」と記している。