幕府の財政と軍事の基礎

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 幕府の財政と軍事の基礎は、御家人役という御家人の義務によって支えられる。それは軍役と関東公事(かんとうくじ)である。出陣の義務、平時の京都や鎌倉の大番役などが軍役で、篝屋(かがりや)(京都の警備役)の費用、伝馬(てんま)・送夫(おくりふ)・食料の提供、宮廷・社寺・幕府などの修造費、その他いろいろの名目の負担が所領の面積に対してかけられるのが関東公事である。これを御家人は農民に転嫁したばあいが多い。