目次
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中世編
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第二章 鎌倉時代
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第一節 鎌倉幕府の成立
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鎌倉幕府の成立
幕府権力の地方差
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幕府の権力は地域差があって、遠江(静岡県)・信濃(長野県)以東の東海・東山の十五か国でもっとも強い。たとえば、御家人の義務の第一として、京都の皇居を警備する京都大番役(おおばんやく)についても、この十五か国の御家人だけは、さらに鎌倉殿の居所を警固する鎌倉大番役に動員された。そのかわりに守護・地頭となり、またいつも幕府に出仕した有力者は、ほとんどこの地域出身者に限られていた。彼らは鎌倉殿御家人の中核である。