【下人 作人】名主はその保有地(百姓名)を「屋敷内をさいて居住させる親類(しんるい)(家子)・下人(げにん)」を加えた家族共同体(かぞくきょうどうたい)(じっさいの生活をともにしている家族の集団)で耕作するほか、多くは作人(さくにん)(家子・郎党たち)に請作(うけさく)させるのがふつうであった。郎党・下人のうちには、独立性の強い人と奴隷に近いような人とがあった。荘園領主は、有力農民(名主)に年貢などをまとめて納めさせ、荘園を支配した。これが名田体制または名体制である。荘園に住む人たちは(一)名主 荘園領主の直属地(一色田(いっしきでん)・間田(かんでん)・散田(さんでん))を請作し、名田も請作した。(二)作人(三)名主の親類や下人という三つの階層があった。【間人】このほか間人(もうと)といい、その荘園内に本籍のない流動的な労働者もあった。