熊野信仰

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 紀伊(和歌山県)熊野三山は(熊野地方の那智・本宮・新宮の三つの神社)、はじめは観音の浄土(じょうど)、のちには阿弥陀(あみだ)の浄土だとの信仰をうけ、天台系の密教徒はここで修行した。東寺系の山伏は、吉野(奈良県吉野郡)から金峯山(きんぷせん)(吉野郡吉野町)、大峯山(おおみねさん)(山上が岳)あたりで修行した。
 平安(七九四-一一八〇)末から法皇(ほうおう)・上皇(じょうこう)・上流貴族が熊野に参詣したことから熊野信仰は、広く地方にも発展した。熊野山の先達は各地に散在し、布教につとめている。【御師】この先達が、信者をつれて熊野に参詣したとき宿泊し祈祷をたのむ御師(おし)は、信者と旦那(だんな)(檀那)の関係をむすび、それは世襲されるようになる。

頭陀寺(大正時代)(浜松市頭陀寺町)


蒲神明宮(大正時代)(浜松市神立町)


鴨江寺(大正時代)(浜松市鴨江町)


大𤭖神社(浜松市中野町)


竜禅寺(大正時代)(浜松市竜禅寺町)


熊野神社(浜名郡可美町)