絵画

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 【仏画】仏画は、絵画の主流であった。宗祖の伝記を絵巻に描いて、宗旨の宣伝にすることもあった。一遍上人絵伝、法然上人絵伝などはそれである。
 浄土宗では、浄土曼荼羅(じょうどまんだら)と聖衆来迎図(しょうじゅらいごうず)が多くもちいられたため、すぐれた作品がある。
 
 【絵巻】また題材を寺社の縁起や物語・歌合などからとったほかに、平治の乱やモンゴル襲来などを写実風に描いた『平治物語絵巻(へいじものがたりえまき)』・『蒙古襲来絵詞(もうこしゅうらいえことば)』がある。なお『男衰三郎絵詞(おぶすまさぶろうえことば)』は、地方武士の生活を描いて興味が深い。
 【似絵】肖像の彫刻に優秀品が多いように、肖像画も盛んになった。これを似絵(にせえ)といい、姿や動作を瞬間的にとらえる新しい画法をとりいれたすぐれた絵ができた。