目次
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中世編
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第三章 南北朝時代
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第一節 鎌倉幕府の滅亡
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幕府の無力
幕府の弱体
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元亨(げんこう)二年(一三二二)陸奥国(青森県)の津軽に、蝦夷(えぞ)を統治する幕府代官とし駐在していた安東(あんどう)氏一族に争いがおこり、戦をする寸前の状態にまでなった。しかも幕府の軍隊はつぎつぎに敗北し、数年間にわたって解決しない。幕府創設ののち、討伐軍が負けたことはなかったのだから、幕府の弱体ぶりは、ひろく天下にしれわたった。