足利尊氏と地方武士

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 しかも地方武士と足利尊氏とのむすびつきは意外に深い。六月七日、信濃(長野県)守護小笠原宗長が関東の平定を朝廷に報告すると、尊氏(まだ高氏)はこれをねぎらっている。また大友貞宗・島津貞久などの有力守護に対しても、尊氏は同じ態度であった。天皇の権威によってのことであるが、尊氏の深謀は驚くべきほどである。