寂室録抄の考証

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 【馬郡】『寂室録抄』によると、「馬郡 遠江州マイサワノ近所也、世俗ハマゴウリト云」とあり、当市内馬郡にあたるとする。如意寺は大悲院観音堂のことであろうか。それは『東関紀行』にもみえて著名な観音であった。寂室元光は、五山文学をそだてるのに特に力のあった禅僧である。
 
 【義俊】寂室和尚の教化は、実を結んだ。「浜松荘居住の菩薩戒弟子義俊」は亡女の忌辰にあたり、山河幾百里、遠く永源寺に参詣し妙法蓮華経一部を書写して供養し、寂室和尚が拈香(ねんこう)(焼香)した(『永源寂室和尚語録』)。