目次
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中世編
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第四章 室町時代
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第四節 社会と経済
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交通
遠江駿河渡の船 天竜川橋銭
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応永九年(一四〇二)五月二十六日、前将軍義満は、遠江・駿河両国守護今川上総入道法高(泰範)にたいし両国の渡し、橋本並びに天竜川・大井川・富士川(その関銭は鎌倉極楽寺領)・黄瀬川(関銭は極楽寺末寺霊山院領)など寺院の知行分は、従来通り送付し、奉行職は先例によって支配せよと指示した(『今川家古文章写』)。天竜川の橋銭(関銭)は称名寺(第二章第五節参照)の収入源であったろう。