社寺参詣

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 巡礼や遍路という遠隔地への社寺参詣は、室町時代になると俗界にもひろまり、貴族層から庶民層にと範囲を拡大していく。その頂点は熊野信仰である。文明(一四六九-一四八六)ころになると、京都の商人の中にも一人で数回も参詣したものもある。それは伊勢信仰・伊勢参詣についても同じである。伊勢神宮の御師が諸国の檀那を巡るようになる。神明社が各地に勧請(かんじょう)される。
 
 【伊勢講 熊野講】社寺参詣のため、民衆は伊勢講・熊野講のような形で講をむすび、旅費の捻出を計画した。