目次
/
中世編
/
第五章 戦国時代
/
第一節 戦国大名
/
下剋上の時代
下剋上のすがた
584 ~ 584 / 706ページ
いままで将軍をロボットにしてきた細川家も二派にわかれて衰え、その老臣の三好長慶、さらにその老臣の松永久秀にと、中央政権の実権がにぎられた。これが戦国時代の中央政界の泥沼のような「下剋上(げこくじょう)」の現実の姿であった。戦国大名は各地区に割拠し(奥野高広『戦国大名』)それぞれの地域差におうじ、最後の勝利をめざして、苛烈な生存競争をつづけた。