行政機構 今川家分限帳

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 行政機構としては年寄(としより)衆と奉行がある。奉行人は、大名の軍事・政治などを分担する責任者である。軍事では軍奉行(いくさぶぎょう)・軍監(ぐんけん)・武士隊将(侍大将)・足軽大将・長柄大将・鑓(やり)奉行・弓大将・鉄炮大将・鎧(よろい)奉行・旗奉行・海賊衆頭や、行政官では町奉行・代官・郡代などがあって、これは多くの大名に共通性がある。しかも行政官は武士であり、臨戦体制をとっているところに、幕藩体制下の行政機構に近似している(『今川家分限帳』は、義元の時代とするが、新しいものである)。