戦国大名の僧侶統制

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 戦国時代の僧侶のうちには、じぶんの才能をたのみにして武家に仕え、戦いに参加したものが少なくない。
 
 【還俗禁止】戦国大名は、出家さすのは寺院の自由にまかせたが、かってに還俗(げんそく)することを禁止している。いずれも僧侶の身分を固定しようとするねらいをもつ。
 
 【学問奨励】また学問を奨励する政策をとった。天文二年(一五三三)松平清康が菩提寺大樹寺に与えた制札(せいさつ)とか、天文二十一年に今川義元の駿河(静岡県)東光寺に与えた定書などにみえる。
 
 【移動禁止】つぎに僧侶が所属する宗派寺院から自由に移動すること、寺院の住持職(じゅうじしき)、本寺末寺の関係などについても統制した。