所在地 東広島市西条町郷曽
年 代 昭和五年(1930)
形 状 花崗岩 高さ一二〇cm ヨコ九〇cm 長さ三二七m
概 要 西条町郷曽柏原地区では深道池が容易に満水にならないため、70戸の農家が旱ばつの年には灌漑用水が不足し困っていた。
これを解消するには小田山(こたやま)から深道池に水を引き込む必要があったが、この間の山は岩盤であり、当時の土木技術ではトンネルを掘ることは容易ではなかった。
沖田嘉市は独力でトンネルを掘ることを決心し、昭和二年(1927)工事に着手した。
念仏を唱えながら3年間で約30mのトンネルを掘り進んだ。後に地域の人が工事に加わり、昭和五年(1930)に全長327mが完成した。
稲生神社に沖田嘉市頌徳碑がある。
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沖田嘉市頌徳碑
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中の峠隧道