黒瀬石風呂 くろせいしぶろ

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所在地 東広島市黒瀬町兼沢
年 代 江戸時代 明和三年(1766)
形 状 花崗岩 高さ三〇〇cm ヨコ四五〇cm タテ四〇〇cm
銘 文 (記念碑)明和三年三月三日夜依千手観音之霊夢土井要蔵拓石風呂
概 要 記念碑によると明和三年三月三日の夜千手観音の夢のお告げにより土井要蔵が石風呂をはじめたとある。
 石風呂は内部が男女の部屋に仕切られ、昭和二十年代初め頃までは焚かれていた。
 昭和十年頃、石風呂を焚いていた人の話では燃料は松葉(こくば)と薪で、石風呂の内側が白くなるまで焼いたあと、残り火を全部引き出して、ショウブやヨモギなどを敷き詰める。その上に呉市広から運んだ海水に浸したムシロを掛けゴザを敷いた。出入口はワラで編んだものを竹の縁で囲み蓋を作り蒸気の漏れを塞いだ。入浴者は着古した衣服をまとって座り汗を流した。
 石風呂に入った年は、風邪を引かないと言ううたい文句で大変人気があったという。

記念碑


[黒瀬石風呂]